2014年9月6日土曜日

日本でデング熱発生の報にベトナム人は無関心

あーあーデングなんかだいじょーぶ。だそうです。
熱弁を振るったのに、まったく不本意です。
それよりエボラ熱だろ、とこの話題で盛り上がってました。エボ、と云っています。Thanh khongで発音するとマヌケに聞こえるんですけどどうにかして下さい。

しかしだね。デングだって罹患者数が50人超えを果たして、ちょっと大事ですよ。
個人的にはそれよりも全身に残るヒルに噛まれたあとが非常に痒いです。この際蚊なんてどうでもいいです。当方帰国後微熱続きで、周囲よりデングデングと囃されていますが、実際のところ単に虚弱体質なだけです。
箸より重いものなんて、持ったことないもの。


ベトナムで生活していて、けっこーネッタイシマカに刺されていると思うんです。何しろカマウの特産はエビと蚊ですから。水たまりが多いというよりも、だいたい湿地だしな。
訓練中にデング熱のことも習いました。2回めのデングはひどいぞ、とか、出血性はヤバいぞ、とか、でも予防注射ないからな、せいぜい蚊に刺されないよう頑張れ、と。
任地について(ヾノ・∀・`)ムリムリと思ったけども。林業ですし。

いまいちピンとこねぇな、と思いながら講義を聞いていたわけなんですが、僕のとなりにいた10コくらい下の彼は、講師の話そっちのけで配布された冊子を読みながら「オーラルセックス」って言葉知ってました?と目を輝かせているのでした。

若いって凄い。そう思ったね。


一度だけデングか、と疑われる発熱があって、一時間に一度ずつ熱が上がるってけっこうな恐怖だった。これはどうも、マズイ気がする、と、ぼんやりとビアサイゴンを飲みながら考えてた。
発熱から翌々日、専門家がはるばるカマウ市から村までタクシー飛ばして駆けつけて頂いて、さながらシミズ救出大作戦でした。まったく申し訳ないことです。
デングじゃなかったんですけどね。


友だちも含め在留邦人で、何人かデングになったひとの話を聞いていると、疲労と発症の関連が示唆されるように思えました。残業続きの駐在員とか、別の病気で衰弱していたとか。
僕は10時寝6時起きの素敵な8時間睡眠をしていたので、それが良かったのかも。
忙しい日本の現代人は、まさに疲れている人たちだと思うから、健常者でも当たりクジ引けば一発発症するんじゃないか。そんなことを思います。


デング熱−wikipedita
改めてウィキを見てみると、感染しても8割は無症状、とあるね。20%で発症、5%で重症(出血性デング熱)。なるほど。とすると、僕も知らないうちにデングに感染していた可能性はあるのか。知らんうちに免疫まで獲得できていれば嬉しいです。

同様に国内で発症したひとを2割とすると200人以上は感染している可能性があって、さらに多くの人がデングウイルスを保有した蚊に刺されている、と考えるのが妥当だ。
このあたりは単に確率の問題であって、マトリョーシカ的なリスク分布があるだけだ。


それにしても、代々木のデングウイルス御一行様、どこから来たのか。そして今後も末永く日本に滞在されるご予定なのか。
読んでいる限り、蚊がウイルスを獲得するためには、ウイルスを保有している人を刺すことで、ウイルスを獲得するわけだ。蚊の母子感染とか、あるのかしら。と思う。

蚊からデングウイルス検出…ヒトスジシマカの生態がよくわかっていない件 諫山祐
母子感染はないともあるとも、よく分かってないらしい。「卵からウイルスが見つかったことはない」らしい。む。

推論に推論を重ねると50人の発症者→200人のポジティブ→数百〜数千のポジティブなヒトスジシマカ。そんな想像。
母子感染がないとするならば、ポジティブなひとが代々木公園を半裸とかでほっつき歩いていて、効率よく数十匹の蚊に刺される、とか。あるいは複数のポジティブな人が公園にいた、とか。でも後者だとしたら代々木公園にだけポジティブな蚊がいるのがおかしい。蚊の生息域は別に公園だけじゃないし。

そんな想像は結構ムリがあるというか、昨今の急速な発症者拡大の理由としてはどうなんだろう。
可能性としては、やっぱり母子感染しとるんじゃないの。そして診断は別として、前からウイルスいたんじゃないの、ということだろうか。
聞けば体感的には「一週間続くインフルエンザ」らしい。重度の夏風邪として処理されてたとかね。夏風邪でウイルス検査なんかしないものね。

ベトナム人でも発症している人はみかけます。バイク3人乗りして病院に駆け込む風景。真ん中でぐったりしてる人が病人で、一番後ろの人が患者さんをがっちりホールド。
力技の救急搬送。


デングといえば、ジャーナリストの常岡浩介さんがパキスタンで拘束中にデングにかかってたのを思い出します。
常岡さん、パキスタンで拘束 togetter
このタフな状況、僕なら死んでる。蒲柳の質なので。

そんなことで基本、あんまり発症しない。発症してもめったに死なない。めったにな。
そしてやたらめったらに刺されると発症リスクは確実に上昇するよ。当たり前だけどね。
そんなことを踏まえつつ、あれれ、と思ったら早めの診断を。

対処療法しかないので、見事当たりクジを引いて発症された暁には、さっさとあきらめて会社休んでパナドール飲んでゴロゴロしてるのが吉ではないでしょうか。